【経営戦略を事例で解説】テスラが時価総額で競合他社を抜くことができた理由

環境の分析

事業において「環境変化に迅速に対応すること」はとても重要です。
これは会社だけでなく、そこで働くあなた自身の成長スピードにも密接に絡んでくることなので、環境変化にどう適応していくべきかを考えるヒントにしていただきたいと思います。
では、さっそく事例を通して、具体的に解説していきましょう。

今回のテーマは「環境への対応」です。
2020年、あるニュースが飛び込んできました。
アメリカの自動車メーカーであるテスラが、時価総額で自動車メーカーの中でナンバーワンになったというニュースです。
時価総額って分かりますか?平たく言うと株価×発行株式数が時価総額ということになります。
つまり テスラに期待が集まってますよ。という感じです。

新参者のテスラがフォードやGMを抜いてトップに君臨

ここでポイントになってくるのが、テスラは自動車業界に参入し始めてそんなに時間が経ってないんですよ。
おそらく10年ちょっとだったんじゃないかなという風に思います。(2020年現在)
一方で、例えばフォードとかGMとかは100年以上やってる会社なんですよ。そういった会社を軒並み抜いて時価総額がトップに立ちました。
なぜテスラは時価総額で既存の企業を抜くことができたんでしょうか?

農業革命

その答えを紐解く鍵が今回のテーマの環境への対応にあります。
環境っていうのは刻一刻と変わっていきます。特に環境がガラッと変わったよっていう革命と言われる時代ってのがありました。
古くはどのくらいからかって言うと農業革命です。つまり、それまでは狩猟をしてたんですよね。めちゃくちゃ古いですけどね。狩猟をしてたんですよ。
ところがそこで農具っていう素晴らしいものが開発されたことによって農業が可能になったんですよ。
農業が可能になったことによって、そこに土着でしっかりと息づいていくっていう生き方、パラダイムシフトっていうのが起こったんですよね。

産業革命

じゃあ次の革命っていつなんですかって言うと、それからだいぶ経ちますけどね。
1760年~1830年ぐらいまでと言われている産業革命です。
産業革命の時は何が生み出されたんですかって言うと、蒸気機関ていうのが生み出されたんですよね。
それによって、いろんなエネルギーを活用していくってことが可能になったんですね。
結果的には大量生産が可能になっていった。これがまさに産業革命という風に言われています。
家内制手工業でゆっくりと物を作ったりして物々交換とかしながらちんまりと売ってたんですけれども、大量に販売していくことが可能になった。
それが産業革命の時代ですよね。

情報革命

さらに1960年代に入って革命が起こります。それが情報革命という風に言われています。
コンピューターって言うまた便利なものが生み出されたんですよね。
それによって今までエネルギーがすごく重要だったんですけど、情報も非常に重視されるようになっていきます。

インターネット革命

さらに1990年代に入って、あるものが一般化されるようになりました。
もう感づいてる人もいるかもしれませんけど、インターネットです。
ですから今この世の中は、インターネット革命なんていう風に言われています。
このように刻一刻と変わっていく環境。特にインターネット革命期と言われていましてどんどん新しい技術が出てきてますよね。
その中で企業経営の戦略の本質って何かって言うと、環境変化への迅速な対応なんです。

時価総額トップの理由はスピーディに環境変化に対応できたから

刻一刻と変わる環境の中で企業の経営は環境変化に迅速に対応していかなければいけない。
そして、なぜテスラが既存のメーカーの時価総額を超えることができたのか。
環境変化への迅速な対応が一番可能なんじゃないかっていう風に判断されたからだと思います。
というのも、先ほども言ったようにテスラっていうのは新しいんですね。
10年ちょっとなんですよ。
自動車業界ってたくさんのグループ会社がいますよね。
ハンドル作ってる会社とか、エアバッグの会社とかあるいはその中に内蔵してるコンピューターを作ってる会社とか。
そういうグループ会社が寄せ集まってしっかりと自動車を作っていくっていうビジネスモデルになっています。
これはどこの企業でも一緒です。
ところが新規参入のテスラは、そこがまだがっちりとしてないんですよ。
例えば今AIのブームってきてますよね。
専門家に言わせると、AIのブームって何回か来てるらしくて、今もAIのブームなんですけど、AIを活用して例えば自動運転にしていきましょうとか、そういったこともチャネルが確立されてないからこそ迅速に動きやすいんですよ
例えば半導体を今まで取り扱ってた会社から自前のものにガラッと切り替えたりしましたね。そういうことが可能なんです。

対応が鈍化した巨大グループ

もちろん既存のメーカーも今のこのAIの技術っていうのを車に活かしていかなければいけないってことは分かってるんです。
動いてるんですけれども、今まで作ってきた巨大なグループがありますよね。
それぞれとすり合わせしていかなければいけないじゃないですか。
やっぱりそのすり合わせに時間がかかっていくと環境変化への迅速な対応というのが難しくなっちゃうんですよ。
そういったところからテスラの方が環境変化への対応っていうのをスピーディーに行える。
ここが時価総額という期待になって現れたという風に捉えることができると思います。

環境変化にどう迅速に対応していくのか?
これは個人にも当てはまります。
あなたの身の回りの技術とか人間関係なども刻一刻と変化していきます。
そこに迅速に対応できるかどうかっていうところが、あなた自身の成長スピードとも密接に絡んできますので、環境変化にどう適応していくのかっていうのは個人レベルでも考えてみていただきたいと思います。

参考文献
●『経営情報論』遠山曉ほか著(有斐閣アルマ)
●『仕事と人生がうまく回り出すアンテナ力: 人、情報、チャンスが集まる仕組み』吉田将英著(三笠書房)
●「米に5.7兆円投資 孫正義氏、トランプ氏と会談雇用5万人創出」日本経済新聞Webサイト(2016年12月7日)

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